道路啓開におけるGUブロックを使用した現場作業の効率化

- (一社)北陸土木コンクリート製品技術協会
現場施工の効率化
令和6年に発生した能登半島地震により、石川県輪島市周辺の一般国道249号では、各所で土砂崩れが発生し、通行止めとなった。通行機能を早期に確保するための迂回路整備において、路側帯としてGUブロックが採用された。本報告では、GUブロックが採用に至った経緯、ならびに製品および工法の特長について報告する。
1. はじめに
災害発生時に実施される道路啓開は、救命・救援活動や物資輸送を支える重要な初動対応である。一方で施工時の安全確保、厳しい時間的制約、作業員の不足といった課題を抱えている。
令和6年能登半島地震では、能登半島を中心に北陸地方の広範囲で道路及びその付帯施設が被災した。今回紹介する一般国道249号では、地山崩壊により通行機能が著しく低下したことから、迅速かつ安全な仮設対応が求められた。そこで工程短縮及び施工性の向上を目的としてGUブロックが採用された。本報告では、その採用経緯、製品概要及び施工事例を通じて、災害復旧工事における有効性を示す。
2. 施工事例
令和6年能登半島地震に伴う輪島市町野町曽々木地区の一般国道249号復旧工事において、迂回道路の路側帯としてGUブロックを採用した。GUブロックの規格はW400×H450×L3000で、ガードレールはC種(白)張出250㎜とし、延長2,136mの区間に計712個を設置した。(図1、図2参照)
3. GUブロック採用の経緯
本工事区間は海岸線に沿って山が迫る地形であり、地震により地山が崩壊し全面通行止めとなっていた。このため、早期の通行確保と併せて、車両の逸脱防止対策が必要であった。従来工法では、ブロック設置と防護柵設置が別工程となるが、GUブロックは工場にてガードレールをあらかじめ取り付けることが可能である。その結果、現場ではブロック設置のみの作業となり、大幅な工程削減が可能となった。ブロック設置と防護柵設置を同時に行える点が、迅速かつ効率的な施工方法として評価され、災害復旧現場に適した構造物として採用に至った。
4. GUブロックについて
4-1.製品の特長
GUブロックは、プレキャストコンクリートブロックとガードレールを一体的に設置できる置き式ガードレール基礎ブロックである。左右対称形状で、吊り上げ時のズレを防止する溝を有しており、据付作業を安全に行うことができる。(図3参照)
ブロック同士はプレート連結構造であるため設置が容易で、現場作業工程を大幅に削減できる。また必要に応じて撤去・再設置が可能であり、仮設利用や再利用にも対応できることから、災害復旧や応急対応に適した構造物である。
4-2.施工日数および作業効率化
工場においてGUブロックを事前にガードレール設置した状態で現地へ搬入したことで、従来工法と比較して現場作業日数を短縮することができた。
従来工法では、ブロック設置後に現場でガードレールを施工するため1日あたり33個(100m)の設置が限界であった。一方、本事例では、現場作業がガードレール付きGUブロックの設置のみであるため、1日あたり50個~60個(150m~180m)の設置が可能であった。(図4、図5、図6参照)



また、仮設道路において曲線半径が小さい箇所では、部分的にプレート連結を行わず、最低連結延長を確保し縁切りすることで曲線部施工を容易にし、さらなる工程短縮を図った。
災害時は作業人員の確保が困難となる場合が多いが、本事例では作業内容がブロック設置に限定されるため、安全施設工に限らず土工の作業員でも対応可能となり、省人化にも寄与した。
5. まとめ
本施工事例より、GUブロックと防護柵の同時設置する工法は、迅速な安全確保と通行機能回復が求められる災害復旧現場において、工程短縮、省人化、施工安全性の向上に有効であることが確認できた。また、再利用が容易であることから、必要な箇所へ迅速かつ低コストで再設置が可能である。
今後も迅速な対応が求められる災害復旧工事において、効率的かつ安全な工法としての活用が期待される。
参考文献
1)製品評価委員会,土木用コンクリート製品設計便覧
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